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■ヤング・パースペクティヴ 2001年12月に募集が始まったイメージフォーラム・フェスティバル一般公募部門の第1次通過作品を中心にセレクトされた37作品8プログラム。5月23日から26日までは4つのプログラムによる短編、中編作品を上映する。6月の23日、30日にはドラマ形式の中・長編の4プログラムを特集上映。 Aプログラムはアニメーションを中心にしたいわゆるデジタル系の作品。"指折り数える"という意味でデジタルの語源は指 (digitus) だそうだが、映像制作に大幅なコストダウンとスタッフの削減と時間短縮をもたらしたデジタル技術の恩恵を、個人による"指"や"手"の思考に最大限生かしたデジタル作品の良作がここ数年で目に見えて多くなったと思う。岡本彰生『Snarl-UP!!!』はデジタル版の『虹のダンス(レン・ライ 1936) といった趣。Bプログラムはフィルムで制作された、あるいはフィルムイメージを素材に使った(『in-』『HOME MOVIE』)、フィルムのマテリアルをテーマとした作品群。『RAM』はCG合成されたイメージを16ミリで再撮影。Cプログラムはドキュメンタリーの4作品。身近な存在と濃密に向き合う関係からドキュメンタリーの芽が発する。作者自身が家族を演じたり(『御里が痺れる』)、自身を戯画化したり(『ある否定的な男』) するに至りドラマとの境界線を越えてゆく。プログラムDのみ手法やテーマではなく「団地」をモティーフにした作品を集めてみた。IFF2002一般公募部門の大賞作品『次・どこ・行く?』は団地がテーマのドキュメンタリー。特集「サテライト・オブ・ラブ」での招待作品『クラブ・イビス』や『平和と静けさに挨拶を』ではドイツ郊外の集合住宅がテーマ。両方楽しんでいただきたい。 E〜Hプログラムはドラマの広帯域と題し、7つの作品をセレクション。小沢ともみち作品『はなしのはなし』は自己のドキュメンタリーを丁寧に"はなし"に転化し、『[cameRa]』が2001年一般公募部門に入賞した徳永富彦の新作『vIdEo』は前作を上回る構成力をもった力作。花松紫緒の『ふたりのり』には、逆に構成は見事に破壊されている。物語を進めていくのは会話のリズム、もしくはリズムの意図的なズレだけであるが、それが決して不快なものでないのがこの作家の個性であろう。 ■作品コメント HOME MOVIE ●この作品は祖父が生前撮影していた8ミリを、再撮影して作りました。自分不在の世界で暮らす母親達の姿を、「気持ち悪い」ものとして、音楽や構成の違和感をもって作品化しました。 Snarl-UP!!! ●この作品では、基本映像単位(Frames)に基本音響単位(notes)を付加したもの、すなわち断片(Fragment)というものを基本単位とし、また、その複数個によるFragmentを構築することで作品を形成しました。 おねも●これは「おねしょ」をめぐる一人の女の子のファンタジーです。「おねしょしちゃった」ことは子供にとっては、ただ茶化されるようなものではなく、純粋に恐怖の対象であると・・・“染み”は、重く不気味に拡がります。 蛾のいるところ●一人の女性が、”自分の位置が変化してしまう集合住宅”に住んでいる。ある日、1匹の蛾が部屋に舞い込んで来る。 ウツロモノ●大きな交差点の向こう側で老父の肩にしがみついている猫の瞳にみとれていた。その鮮やかな色彩にいろどられた球体にわずかな希望を感じた。もう片方の瞳を見て、それは一気に逆流した。蒼白く焦点の合わない瞳は、まるで古ぼけたガラス玉のようだった。猫は老父の肩から飛び降りてきてその瞳をくれた。僕はそれを握りしめて、ゆっくりと交差点を渡りはじめた。 ばりやー●自我境界線崩壊ダンシング・ロード・ムービー。踊らば踊って、留守電ジャンジャン。南は沖縄県から北は群馬県。上は標高3026メートルから下は水深18メートル。夕日に間に合うように田舎道をブーブー。ガタガタゴロゴロビューで喧嘩になる。 花咲く乙女達●をんなは乙女を過去の夢の中でしか夢みることができないのであろうか。また、夢の中で自分が見ることのできるものだけが、その時の自分を説明し表現しているのであろうか。というロマンティックで深いテーマの表層のみを滑走しつつ、廻る廻る乙女印の覗からくり。 団地酒●父親と団地に2人暮らし。母と姉は家を出ていった。画家の父は団地の台所でどぶろくを作っている。その作業をカメラで追った。そして、アパート暮らしをしている母親に話を聞いた。素晴らしいとまではいかないけれど、これが自分の家族の自然の形ということ、自分がこの家族から生れてきたことを強く感じた。 ふたりのり●"みさと"と"川上"は人類最後の高校生。2人のロードムービー。 かみそりとハンマー●映像を物体として見ることで不思議な空間を演出しました。かみそりは映像を平面的に、ハンマーは立体的に見せるアイテム。映像という抽象的なものを物体として扱うことでおもしろい物になったと思います。 万・華・鏡●「万」これは、この世にたくさんあるであろう人生のエピソードの中のお話です。 「華」これは、3人の女の子のお話です。 「鏡」これは、彼女達が自分を見つめ直すお話です。 |
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Snarl-UP!!!
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御里が痺れる
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受付(各回入替制) 当日900円/会員600円/4回券2500円 <上映作品> |
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