国内外の映像アート作品の上映、レクチャーを定期開催。古典的名作 から、最新の実験映画まで

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<作品コメント>
よるの液●普段、慌ただしく過ぎてゆく日常と、自分の頭の中でのみ広がる妄想世界。そして、その間に挟まれた自分。この2つの世界は、全くの別物というわけではないと思う。それを形にして、つながりを探ることによって、自分の裏側を見つけたいと思い、作品を創った。この作品は、人と地球の水の割合が鍵になって膨らんだ。(オオキアミ)
夢落ちる●夜、人々が寝静まる頃、それは自分だけの自由な世界だ。しかし、ひとたび太陽が昇ってしまえば現実が始まり、その自由な世界は崩壊する。少女の夢(理想)もまた同じように太陽が昇ると崩壊し、理想の世界は現実という渾沌の中へと飲み込まれてゆく。少女は夢とその崩壊を通して現実へと目覚める。(長野日名子)
太陽帰線●「既に長い時間、私は暮れ行く西の空を見詰めたまま、そこに立ち尽くしていた。なぜなら、視線の彼方から、何かが音も無く、ゆっくりとこちらの方へやって来る予感が私を捉え続け、しかもその何かの名前を、遠い以前に知っていたように感じられたからだ。それは私にとって不可避な呪いだった。」私と太陽、言語体験の寓話。(野本洋介)
世界は私の体内である●どこまでもかたちを変えながら、異なる次元を永遠に超えていく”狂ったオオカミ”。それは映像であり、光であり、影であり、音であり、色である。時間であり、言葉であり、私であり、あなたである。世界の背後にある巨大な法則。空間と精神と世界を統べる世界律の仮宿。(後田彩乃)
TheMiracle●ユリが飼っていた2羽の小鳥MYSTICとSURREALISTICの内、Sが死ぬ。Sの復活を願うユリとその儀式を行う神ホルスの話を軸に、「生あるものは必ず死ぬ」などのあらゆる既成概念に逆らい、種別・性別などのあらゆる障壁を超えたユリとMとSとの魂の融合を、幻想と美しい色彩で描き出す。(村岡由梨)
tze tze●ツェツェバエはトリパノゾーマを介して眠り病を引き起こす。それは不眠症に対する最高の治療薬と言われる…。題名先行型で特に意味はないかもしれません。ひとつの画面に現れるふたりの男のお話です。寒い冬の夜にバルブでカチャカチャやるのが楽しいんです。フィルムってステキです。(武田晋助)
フルフェイス家族●この世界は「危険」がいっぱいだ。生き抜くためにはこの「危険」を避け続けなければならない。だから、この家族はフルフェイスヘルメットを被り続ける・・・これは、安全第一主義家族の異様な日常の物語。(大石勝敏)
ふつうのはなし●ある年の秋から冬にかけて思っていた事。狼なんてこわくないと安心していて痛い目にあった赤ずきんのように、尊い無防備さに自分を投げ出したい。という気持ちを込めて。事件は現場ではなく脳内で起きていました。「被害者であることを宣伝するのは見苦しい」自分をふりかえってそう思った。取りかえしのつかない失敗もある。さめない夢もあるのです。(藤本めぐむ)
まって、●愛や恋という素材は、日常において重要なファクターであるにも関わらず、余り公にはできない分野です。「失恋をして辛いので、今日は会社を休みます」とは言えません。なんでやねんろ。それでも人生は続くのです。(吉村真弓)
みられたい日記●こんな東京の片隅のぼろアパートの白壁に夜な夜なカタカタ光の粒子が踊る。私は魔法使いか、と興奮しながら得意の勘違いをしてみせる。そんなんだから、恋の魔法に縁遠い。(それだけではないのだけれど。)女子の手には黒いボディのいかつい8ミリカメラより純白のソフトクリームの方が、どれだけかわいいことか。くそ。(おかだまりこ)
極東のマンション●僕自身の悩み事や問題を撮ったわけではなく、自分も含め、たくさんの人間が持っているだろう細々した感情を軸にして、最後は観客に対して逆説的に強い訴えを見せつけようとした作品です。(真利子哲也)
彼女はテーブルの上●食品に新しい形容詞を与えるための試み。それが食べ物だと了解すると、人はそれ以上形容しようとしない。ハンバーグは牛を殺してすりつぶしたものだが、そう呼ぶことによってハンバーグという言葉の中にきれいに収納され、そのことはもう顧みない。観念や了解を取り去ったとき、食べ物はより美しく 力強い(小川良子)
法(ダルマ)●ちょっと前に東洋思想をかじったのがきっかけで、2年程前から興味本位でお寺に通っています。読経や写経はすぐに足が痺れて中々身が入らないのですが、五蘊は皆空なり、とか諸法はみな実相なり、など表裏一体的な考えが好きで何とか寺通いを続けています。本当は無いはずの世界をあるがままに受け止める、なんていうのは意識しはじめると難しい。犬やバクテリアが見る世の中とはどんなもんだろう、なんていうのは人間の私が考えなくても好い事でしょうが、もしも実相の見方が沢山あったら面白いと思います。(津久井陽子)
九十九里浜の女●私にとって九十九里浜とは、家・家族・友達・恋人であり、何より自分自身です。九十九里浜(全ての事)から逃れたくても、逃れられない私。海のミオに引き込まれ、もがいても、もがいても下に落ちて行く。しかし、その原因は・・。そして、これを見たあなたも、きっと、九十九里浜からは・・。私と共に落ちて頂ければ幸いです。(岩澤美穂)
劇箱<GEKIBAKO>●生のものをそのままに出さないというのが日本古来の美意識だろうと思うのですが、この作品でも、箱を使ってといった事より、わざわざコマ撮る事で動きを殺してみる事に興味が移ってきました。だからコマ撮りではあっても、アニメーションと言う事ではなさそうです。それに大体、日本の劇に出て来るのは亡者ばかりですね。 (門脇健路)
人たちきらい●この2年ばかり、自分の生きてきた時間について考えてきた。死ぬことを考える間もなく時間だけは過ぎていた。結局、僕はその時間も生きていて、生きていた時間は60分という形で残されたわけである。(鈴木野々歩)

みられたい日記
受付(入替なし)
当日900円/会員600円

■Aプログラム
よるの液 オオキアミ/8ミリ/3分
夢落ちる 長野日名子/8ミリ/14分
太陽帰線 野本洋介/ビデオ/45分
世界は私の体内である 後田彩乃/8ミリ/10分
The Miracle 村岡由梨/16ミリ/18分

■Bプログラム
tze tze 武田晋助/16ミリ/8分
フルフェイス家族 大石勝敏/ビデオ/20分
ふつうのはなし 藤本めぐむ/ビデオ/7分
まって、 吉村真弓/ビデオ/7分
みられたい日記 おかだまりこ/8ミリ/15分
極東のマンション 真利子哲也/8ミリ/32分

■Cプログラム
彼女はテーブルの上 小川良子/8ミリ/7分
法(ダルマ) 津久井陽子/8ミリ/4分
九十九里浜の女 岩澤実穂/8ミリ/8分
劇箱<GEKIBAKO> 門脇健路/16ミリ/10分
人たちきらい 鈴木野々歩/ビデオ/60分

すべて2003年作品

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