国内外の映像アート作品の上映、レクチャーを定期開催。古典的名作 から、最新の実験映画まで

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2004/10/24,10/27〜29,10/31
Body & Politics レイチェル・ロザレン作品集
このプログラムはメディア・アーティスト、レイチェル・ロザレンのビデオ作品とインタラティブ・インスタレーションを紹介する。パブリックとプライベートの領域を行き来し、都市と身体、表層、皮膚、深層の緊張状態を露呈する。彼女の作品は、現代都市の状況の断面図から恥部を剥き出しに表現する。

かがやき FLUORESCENCIAS●Fluorescenciasは大都市サンパウロを身体として表現する。欲望や流動が交差する領域で、特殊な万華鏡が発生する。背景はマスメディアが放つ市民戦争。都市の皮膚はエロスの限界にこびり付く宣伝、鏡に覆われた超高層ビル、重厚でスローネスな流れに残る余地は、他の欲望に応じる行為の氾濫を、公的空間を制御するタブーが防止する。その組織の断面図を描くことがこの作品の目的である。シャボン玉をつつく針のように、公的な場では絶対披露できないものを大スケールで展開させる。ゲームのルールに逆らい、現代都市における支配関係の残酷さ、観客に疑問を問いかけ、人生の新たなナビゲーションを提案する。
東京イン TOKYO IN●エロスについての作品。表現不可能な、把握不可能な快感とそれを超越する更なる快感。省略せずに表現できないその快感は、しかし次の飛躍のために身体を鍛える。
不死 IMMORTALITA●建設された思考。それが都市である。連通菅は時間と空間の源泉を作る。ネットワークと限りない迷路がそこから展開する。現代都市では支持なき空虚は永久運動の再構築を必要とする。それらの都市は一体、何なのか。自らの身体の行方はどこにあるのか。都市と都市の間にある期待感は、重なり会う身体には永遠な非継続性にしか見えないのだ。
RAASAR●「All My Silence」、「 All Your Desert」と「 All Our Desert」の3部作によって構成された作品。空虚と充満が流動する。視線が二つあると、ひとつの遠近法では見れらない。二つの目の中には同じ風景が写ることもなかろう。不安定で不思議な地形では、我々の視線は平行に見つめながらも鈍角な砂漠の変動を追及する。
おたく OTAKU●欲望と行為のサスペンションにすべての限界が存在する。OTAKU。鋭い切り口はナイフによるものではなく、言葉の不在によって発生したものであろう。 ナイフはディテールの中に潜む暴力である。成果品のディテールにはその鋭い切り口がまだ残る。
ローズ ROSES●空虚、期待と限界を表現するビデオアート作品。「肉体のささやきから再び発見された肉体。魂は遠き血によって腫れ上がった言葉」。宙に浮く身体にはエドモン・ジャベスの詩の響きが感じられる。
待つ MATSU●何を待つのか?ふたつのスプーンに一個の時計。現実とイメージの距離には何枚ものレイヤーが重なる。待つことは、待ち人と期待との距離を拡大するばかりである。空想はそれそのもに他ならない。
レッド・ドリームス RED DREAMS●「不思議の国のアリス」を反対にした筋書きで、溢れる女性の粋を赤で表現、自分自身のラビリンスを再現する。
グラス・オブ・エア A GLASS OF AIR●アナイス・ニン著「近親相姦の家」を映像で表現。孤独、鏡、愛とそして狂気。

レイチェル・ロザレン
サンパウロ生まれ。ビデオアート、メディアアート作品を制作。UNICAMP大学建築都市計画学部卒業、同大学院マルチメディア専攻。サンパウロ市カトリック大学コミュニケーション芸術部門研究員。2003年より国際交流基金留学生として東京滞在。
グラス・オブ・エア
RAASAR
※1アーティストトーク:レイチェル・ロザレン
※2対談:レイチェル・ロザレン、名古屋覚(美術ジャーナリスト)
受付(入替制)
当日900円/会員600円/2回券1500円
※アーティストトーク、対談、インスタレーション作品鑑賞はチケットの半券があれば参加できます。

■上映作品
プログラムA

かがやき FLUORESCENCIAS
ビデオ/10分/2001
東京イン TOKYO IN ビデオ/15分/2004
不死 IMMORTALITA ビデオ/10分/2002
RAASAR ビデオ/17分/2004

プログラムB
おたく OTAKU ビデオ/3分/2004
ローズ ROSES ビデオ/6分/2004
待つ MATSU ビデオ/14分/2004
レッド・ドリームス RED DREAMS
ビデオ/7分/2004
グラス・オブ・エア A GLASS OF AIR
ビデオ/17分/2002

特別展示 Waiting#01 RAASAR
インタラクティブ・インスタレーション/2004
(10月27, 28, 29日 12:00-18:00に展示。上映チケットの半券で参加できます)
Waiting#01 RAASAR●RAASARの砂漠シリーズの一巻である。待機の土地、砂漠について。砂と風によって作られる砂漠では、砂は日常の糧でもあり、毎日のスープやパンでもある。この企画は待機についてもある。浸潤と空虚、疎外と不在, 変転と枯渇、結末を宣告する無、創始しない何か、砂と存在そのものについて。
砂漠は不在に満ちている。無数の無によって構成された景観に、時折、オアシスが登場する。スプーンはオアシスが表す豊かさの幻惑であり、快楽と粉、暑い広大な砂丘を見つめる視線には空虚が写り、他に対する閃きを招き、そこからは虚空、サスペンション、跳躍。高度な快感、砂の本、無数のページ。空虚は溢れる余分なものから滲み出る。無から得るものは何もない。行為を代行する作法は存在しない。沈黙と、無限と粒。
※以上全てレイチェル・ロザレン作品

協力
ブラジル大使館
国際交流基金サンパウロ日本文化センター
(財)デジタルコンテンツ協会
「みんなのムービー」プロジェクト

VARIG・ブラジル航空

 

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