国内外の映像アート作品の上映、レクチャーを定期開催。古典的名作 から、最新の実験映画まで

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無垢から無常へ アート・アニメーションの転換点
ロカルノ国際映画祭凱旋上映
1/25(金)1/26(土)1/27(日)

第60回ロカルノ国際映画祭で好評を博した日本のアニメーション作品プログラムを再現したプログラム。転換期の日本のアート・アニメーションの、ある「トーン」を感じてみよう。

>>ロカルノ国際映画祭

  • 鈴の名は

    鈴の名は
  • 一寸法師

    一寸法師
  • お向かいさん

    お向かいさん
  • 鼻の日

    鼻の日
  • そういう眼鏡

    そういう眼鏡
  • 夜中の三時

    夜中の三時
  • 忘

  • 影の子供

    影の子供
  • IN IN

    IN IN
  • BRAIN ASH

    BRAIN ASH

    受付

  • 当日700円 会員500円

    タイムテーブル

日付 2:00 4:00 7:30
1/25 - -
1/26 - -
1/27 -

無垢から無常へ アート・アニメーションの転換点

昨年、記念すべき第60回ロカルノ国際映画祭のメディアアート部門であるPlay Forward部門において、近年の代表的なアート・アニメーション10作品が上映された。満員の観客に迎えられて好評を博したprogram Image Forum を国内で再現する。
コンピュータの普及と並行して、90年代末から日本のデジタル・アニメーションはブームの萌芽が見られた。コンピュータのもたらす仮装空間の平板な感じに呼応するのか、バブル以降の世代の感覚なのか、メジャーな商業作品による感情誘導からか、当時から今でも続く作品のトーンの一つに「無垢なるものへの指向」があるが、昨年あたりから少し変化が伺える。
TOKYO LOOPにも参加した和田淳や清家美佳の作品は、一見すると親しみやすく無垢な世界にみえて、絶妙な動作のループや繊細な線画の裏にうすら寒い無常感が漂う。ユーモアのある諦観とでもいおうか。辻直之、鈴木智晴らの描く異形なるものの世界は、巷の「可愛らしさ」とは遠いが故に強く印象に残る。その世界に棲むヒトガタのモノ達は切断、変形、合体を繰り返し、何度でもよみがえる。60年代から精力的に活動する田名網敬一、相原信洋がアニメーション・バトルと称して、突如猛烈にアニメーションを連作しはじめたのが2000年。現在も続く両者の過剰で無常な世界観に影響を受けた作家も少なくないだろう。(澤隆志)





鈴の名は

バリ島の食堂で、ごくありきたりな現地のテレビドラマを見て、何を言っているのかわからないからこそ、かえって面白くみえるという経験をした。それは異国情緒と、自分の記憶の中にあるドラマの典型とがもたらした快感だったのだろう。(諸藤亨)


一寸法師

少年時代に愛読した講談社名作絵本シリーズは、僕たちの世代にとって忘れられないほどの魅力に満ちていた。どんな細部にいたっても克明に描写した画面構成は、まるで現実のできごとではないかと思えるほどの臨場感があった。そしてどの絵本にもゾッとするほどの艶っぽさと恐怖と毒が潜んでいた。今回の作品はこれら絵本の名場面を組み合わせ、物語を解体し、再構成した。(田名網敬一+相原信洋)


お向かいさん

二人の登場人物は、会話をしながらお互いの関係を育てています。会話は、彼ら自身の中から発せられる言葉で行い、その言葉によってはぐくまれる関係もまた、彼らの一部になる。その内包、共有のプロセスに興味を持ちました。(清家美佳)


鼻の日

ぬっくぬくの気持ちいい場所ばかり求める人は、ぬっくぬくの気持ちいい場所にずっといられるとは思っていない。そもそもぬっくぬくだけしかない場所なんてあるはずないのだ。それでもなお、ぬっくぬくを求めるのは、それは逃避であり、諦めであり、モヤモヤの希望である。そしてそのモヤモヤの希望こそが、ぬっくぬくの場所にずっといられる唯1つの手段なのかもしれない。どうかモヤモヤがぬっくぬくでありますように。(和田淳)


そういう眼鏡

これはどうやって作ってあるのか。どうして作ったのだろうか。何が目的で、どんな材料を使っているのか。これは一体何なのだろうか。知りたいこと、知らなければならないことはいっぱいあるけれど、まぁそれはそれとして今ここにある眼鏡は、今ここにあるこの眼鏡なのだ、つまり、そういう眼鏡なのだ。(和田淳)


夜中の三時

ゆらゆらと湯気が上がって、しぱしぱとまばたきをして、うつらうつらと静かに時間が流れていく、午前三時のお茶の話。(野上寿綿実)


捨てられたものは、やがて忘れ去られる運命にあるといえる。価値、意味、魅力を持たないものはない。利便や新しさを求める日常生活は、捨てることを通し、ものにある価値・意味・魅力をも忘れてしまう可能性にある。新しさはいつも、これらの上に成り立っているはずなのに。(大野悟)


影の子供 (愛知芸術文化センターオリジナル映像作品)

両親と暮らしているふたり兄妹は、ある日父親に食べられてしまいそうになり家を飛び出した。父の黒い車を運転して荒野を巡る... 行く手におこる奇妙な出来事。巨人や魔女との遭遇。巨大ケーキを引っぱって走る機関車。兄妹の身体は変身を繰り返す。(辻直之)


IN IN

ホワイトボードの特性を生かし、映像以外にデータの残らないアニメーションが作りたいと思い制作した。映像の上では、人物も、手描きのキャラクターもさほど変わらないという事を伝えたいと思った。(斎藤嘉野)


BRAIN ASH

心中に潜む人間的な意識。常識、固定観念、世間体をとっぱらったときにあらわれる意識を、科学的に観察することによって生まれてくるイメージをアニメーションにしました。(鈴木智晴)




プログラム

鈴の名は 諸藤亨/17分/ビデオ/2006
一寸法師 田名網敬一+相原信洋/5分/16ミリ/2007
お向かいさん 清家美佳/9分/ビデオ/2007
鼻の日 和田淳/10分/ビデオ/2006
そういう眼鏡 和田淳/8分/ビデオ/2007
夜中の三時 野上寿綿実/6分/ビデオ/2006
 大野悟/5分/ビデオ/2006
影の子供 辻直之/16ミリ/18分/2006
IN IN 斎藤嘉野/ビデオ/2分/2006
BRAIN ASH 鈴木智晴/ビデオ/8分/2006





































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