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No.1059 磯部真也作品集
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2023 3/5 Sun.,3/11 Sat., 3/12 Sun.

      タイムテーブル

    日付 3/5 3/11 3/12
    15:00

      会場 Venue

    • イメージフォーラム3F「寺山修司」
      東京都渋谷区渋谷2-10-2
      TEL. 03-5766-0116

      Image Forum 3F "Terayama Shuji"
      2-10-2, Shibuya, Shibuya-ku
      TEL. 03-5766-0116

      当日受付 Door

    • 一般1回券700円/会員1回券500円(15分前より開場)

  • dance

    dance

  • 13

    13

  • ユーモレスク

    ユーモレスク




  • イントロダクション

    『13』に続き、『ユーモレスク』で再びイメージフォーラム・フェスティバル 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション大賞を受賞した磯部真也の近作を特集するプログラム。

    これまでフィルムによる精緻なコマ撮りで時間を変容させ、言葉によらない物語を紡いできた磯部作品だが、『ユーモレスク』では家族を被写体としてホームムービーを拡張させ、フィクションの世界を作るという実験を試みている。今回の上映では『ユーモレスク』を中心に、磯部作品の中から「家族」が被写体であったり、演出の一端を担う作品をセレクトして上映。いずれの作品も一見クールに見えるコンセプチュアルな構成に、個人映画作家ならではのプライベートな視線が加わることで演出に奥行きを与え、豊かな作品世界を作り出している。

    上映作品(3作品/62分)

    dance  デジタル/5分/2009
    13  デジタル/11分/2020
    ユーモレスク  デジタル/46分/2022

    ※上映後には磯部真也によるティーチインあり。

    作品解説

    dance
    記憶についての映画である。しかし人間が持つ記憶ではない。場所に宿る記憶、堆積した時間とも言える。ありふれたテーマだが、本来目に見えないこれらの観念をイメージとして表現する事を試みた。映画を撮ること自体が、失われていく時間を捕らえる行為でもあると思ったからだ。一人の女の生活をモチーフにした。堆積した日常は部屋にあり続ける。(磯部真也)

    13
    13秒間隔のインターバル撮影、多重露光、天体の定点観測、16ミリフィルム、そして30代の半分を占める5年の時間。21世紀のヘリオグラフィーという、美しい時代錯誤だというべきか。歴史となった光の詩学を顕在化する、孤独な太陽礼拝というべきか。意識を失う瞬間と意識が戻る瞬間が交差するような、作品中盤の色と音が忘れられない。(馬定延/イメージフォーラム・フェスティバル2020カタログより)

    <イメージフォーラム・フェスティバル 2020 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション大賞、東京会場観客賞>
    <第59回アナーバー映画祭「Ken Burns for Best of the Festival」(グランプリ)受賞>
    <EXiS 2021審査員特別賞受賞>

    ユーモレスク
    IFF2020で大賞を受賞した作者が受賞作「13」とは一転、ホームムービー的手法で母子の生活を四季に亘って描く物語に挑んだ。湖で汲んだ水を濾過し、それを物々交換で食糧に換える日々。ある日、一人の男がポータブル蓄音器を持って訪ねてくる。奏でられたのはドヴォルザークの「ユーモレスク」だった。その調べに何を思うのか……。(イメージフォーラム・フェスティバル2022カタログより)

    <イメージフォーラム・フェスティバル2022 東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション大賞>

    磯部真也

    1982年横浜市出身。2001年東京造形大学入学。専攻は劇映画であったが、授業で実験映画にも触れる。制作においてイメージとテキストの関係に苦悩しつつも、何も掴めぬまま同大学院卒業。その後、制作のヒントを実験映画に求め、イメージフォーラム映像研究所へ入所。卒業制作の『EDEN』(2011)がイメージフォーラム・フェスティバルをはじめ、国内外のいくつかの映画祭で受賞。その後、自分の追求する映像表現を模索し続けながら作品を制作している。その他の作品に『For rest』(2017)がある。