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No.1066 Moving or Being Moved
サビーン・グラファットとビル・ブラウンによる短編作品プログラム
2023 7/15 Sat.

      タイムテーブル

    日付 7/15
    14:00

      会場 Venue

    • イメージフォーラム3F「寺山修司」
      東京都渋谷区渋谷2-10-2
      TEL. 03-5766-0116

      Image Forum 3F "Terayama Shuji"
      2-10-2, Shibuya, Shibuya-ku
      TEL. 03-5766-0116

      当日受付 Door

    • 一般1回券700円/会員1回券500円(30分前より開場)

  • 「理性に帰る」に帰る

    「理性に帰る」に帰る

  • フレームライン

    フレームライン

  • 動く、または動かされる

    動く、または動かされる

  • XCTRY - 大陸横断

    XCTRY - 大陸横断

  • ミシシッピ州での生活

    ミシシッピ州での生活


イントロダクション

アメリカで活動する実験映像作家サビーン・グラファットとビル・ブラウンが近年制作した作品を紹介するプログラム。これらの作品は、アナログフィルムとニューメディアのテクノロジーを使って、記録された画像を調査したり、新しい視聴覚言語を探求することなどにより、アメリカの日常を理解するための重要な材料となっている。

上映作品(5作品/60分)

「理性に帰る」に帰る(A Return to the Return to Reason)  サビーン・グラファット/デジタル/3分/2014
フレームライン(Framelines)  サビーン・グラファット/デジタル/10分/2017
動く、または動かされる(Moving or Being Moved)  サビーン・グラファット/デジタル/11分/2020
XCTRY - 大陸横断(XCTRY)  ビル・ブラウン/デジタル/6分/2018
ミシシッピ州での生活(Life On The Mississippi)  ビル・ブラウン/デジタル/28分/2018

※上映後にはサビーン・グラファット、ビル・ブラウンによるティーチインあり。

作品解説

「理性に帰る」に帰る(A Return to the Return to Reason)
マン・レイが1923 年に初めて「レイヨグラフ」技法を使用し、ファウンド・オブジェクトを直接ネガフィルムに露光して制作した映画へのオマージュ。オリジナル・フィルムの映像を、劣化した乳剤、傷、つなぎ目を含めすべてデジタル化したのち、レーザー彫刻機を使って35ミリの黒味に画像をエッチングして制作した。

フレームライン(Framelines)
35ミリフィルムのネガとポジの乳剤に、あらかじめ設定した抽象的な模様をレーザーエッチングによって描き、それらのフィルムを重ねてフォトグラム技法(フィルムに直接物を置いて感光させる方法)によって露光した作品。サウンドトラックは、オプチカルサウンドトラック上にレーザーエッチングされた画像によって生成された音をフィルタリングし、重ねることによって制作した。

動く、または動かされる(Moving or Being Moved)
トリシャ・ブラウンとイヴォンヌ・レイナーによるポストモダンダンスの理論を、モーションキャプチャースーツを着た女性が家を掃除しながら実践する。家事という日常的なパフォーマンスは、感情的に反応するAIチャットボットも何も答えてくれない非日常的なゲームの世界へとテレポートする。このゲームの世界では、動きは人体から切り離された情報の集合体にすぎなくなる。

XCTRY - 大陸横断(XCTRY)
数年前、作家がシカゴからラスベガスまでを車で旅行した際に撮影した16ミリフィルムを再加工して作った作品。好きになれる町、そしていずれ好きでなくなる町を探し求める映像は、3つのフレームに分けられ、空間的な不連続性と視覚的な連続性を表現する。

ミシシッピ州での生活(Life On The Mississippi)
川とそれを知ることの限界についてのエッセイ作品。マーク・トウェインの「ミシシッピの生活」をガイドに、テネシー州メンフィスからニューオーリンズに移動し、船乗り、パドルを漕ぐ人、歴史の再現者、土木技術者たちが、模型制作、測定、シミュレーションを行い、川を理解しようとする方法を考察する。


サビーン・グラファット

実験的なビデオ作品やアニメーション、またメディアを活用したパフォーマンス、参加型のパブリックアート、没入型インスタレーションなどを制作。このプログラムで紹介される作品では、彼女が世界をコード化する言語を、機械、インターフェース、システムを使って構成している。彼女にとって、新しいアイデアの創造とは、既存のツールを新しい方法で使ったり、シグナルを交差させたり、古いハードウェアを転用したりすることを意味する。現在のテクノロジーと旧来のテクノロジーの両方を積極的に破壊することで、彼女は私たちを取り巻く、標準化され、メディア化された世界に疑問を投げかける。
www.sabinegruffat.com

 

ビル・ブラウン

人間の欲望、記憶、夢によって、風景がどのように解釈、流用、再構成されるかというテーマに関心を持つメディア・アーティスト。作品制作の傍ら、コズミック・レイズ映画祭の共同ディレクターを務め、旅行雑誌「Dream Whip」に執筆している。
www.heybillbrown.com